2011年06月28日

5月中部WSレポート

5月28日(土)に実施された中部ワークショップのレポートです。

この日は台風2号の接近にもかかわらず、強行開催?
外は風が吹き荒れ、雨が叩きつける中、ラジオから流れる台風情報をチェックしながら会場に向かいました。やはりこの天候の中、参加者も先月に比べると半分くらいでしたが、ようやく念願の「堆肥づくり」を教えていただくことができましたので、頑張ってでも行った甲斐がありました。

今回のテーマは『堆肥について』5月中部WSレポート

「自然農法だと動物性のものは一切入れないし、さらには堆肥も入れないという人もいるけれど、でも挫折する人も多いから私は勧めていない」と玉栄さん。現に玉栄さんの農場でも必要に応じて少量の動物性堆肥(厳選したもの)を使用しているし、動物性堆肥を使用することを否定しない。

でも、現代の農業は大量に肥料を入れる。
それはなぜか?
大きい作物をたくさん作りたいから。

肥料を大量に入れた場合、1年目は収穫量も多い。
でも2年目からは土のバランスが崩れ、そのバランスを元に戻すために虫や微生物が発生し作物を食べてしまう。
そうすると虫や微生物を排除するために農薬が登場したり、常に多収穫を目指すためにさらに肥料を入れる。
これを繰り返していくと、土は固くなり、生き物が棲めない土になっていってしまう。

玉栄さんの農法は、「自然の中にあるすべてのいのちを生かし、その恵みを感謝していただくこと」が根底にあるので、常に主体は人間ではなく、自然の中にいる生き物たち。
「私たちは土は作れない。土を作っているのは、微生物や虫。私たち人間ができることはそのお手伝いだ」と玉栄さんは言います。

では具体的にどのようにお手伝いをしたらいいのか?
それは土着の微生物を増やし、その微生物が活発に活動できる環境をつくること。
その鍵が「堆肥づくり」なのです。
今回は2種類のやり方を教えていただきました。

まずは『堆肥づくり』
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プランターに土(何でもよい)を入れ、そこに生ごみ(水気を切る)を入れて混ぜる。

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土が乾いているので、水を入れる。

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表面に米ぬかをまいてラップをする。

数日して表面に菌が出てきたら、まら撹拌して、表面に米ぬかを撒いて・・・を繰り返す。
生ゴミがなくなったら堆肥の出来上がり。
堆肥は作物を大量に育てるためのものではなく、実りある大地に戻すために入れるものなので、あくまで「菌を培養」することが目的。

出来上がった堆肥の使い方は・・・
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表面に施肥する場合は、土が見えないくらいに施すこと。
収穫期間の長いナス、ピーマン、ゴーヤなどは元肥として土の中に施すが、必ず1週間は寝かせること。
堆肥は微生物を活発にするものなので、大量に入れる必要はない。大量に入れても意味がないそうです。


次は『液肥づくり』。その名も『パワー菌液!!!』(名前からして強そう)
微生物は甘いものが好きなので、特に夏バテしている時に微生物を元気にしてくれる液肥だそうです。
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まずは材料・・・
500mlのペットボトル
水      250ml
砂糖     25g
ヨーグルト  25g
イースト菌  5g
ヤクルト菌  5g
納豆     1粒

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水の入ったコップに、材料を入れていきます。
まるでお料理教室!!!

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すべての材料を混ぜます。

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コップからペットボトルに移します。
これを30回ほど振って、ガス抜きのために少しふたを開けます。
あとは2~3日するとカスと水に分離するので、そうしたら出来上がりです。

畑に撒くときは1000倍くらいに薄めて使ってくださいとのこと。
上澄み液だけを使用し、また水を足していけば何回でも使えるとのこと。
冷蔵庫に保管すれば1年くらいは持つそうですよ~。

ぜひぜひ土着菌を増やして、自分の畑から地球を実りある大地に戻して行きましょうね。


以上、「堆肥づくり」のレポートでした。

5月中部WSレポート
いつもよりは少ない参加者ですが、みな真剣。
今回も充実したワークショップでした。






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